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2019/11/05
羽田野ふきこ先生の子育てコラム
木の葉が色づき、吹く風に深まる秋を感じる今日この頃です。
子どもたちの服装も、厚手のものが見られるようになり、深まりゆく秋が実感できる日々となりました。この頃になると子どもたちは、どんぐり・マツボックリ・おなもみ・カラスウリ・ススキ・もみじ・クヌギ・サルスベリ・ヤマブドウ・柿など、たくさんの秋を見つけてきます。
私が教員をしていた頃は、生活科の授業で子どもたちと「秋見つけ」をしました。実物を掲示して鑑賞したり、見つけた秋の実や葉っぱでおもちゃを作ったり、ヤマブドウの汁で絵を描いたりなど…、様々な活動を通して秋を楽しんだことを思い出します。
このように子どもたちは集めた木の実や葉っぱを使って、実に様々なアイデアで遊びを工夫しました。そして、思い思いに遊びを楽しんだ子どもたちは、この楽しい気持ちを自分たちだけで終わらせるのでなく、「もっとたくさんの人に知らせたい!」という想いへと広がっていきました。遊びを通して培った子どもたちの体験と知識は、さらに自由な発想で、その願いを形にしていったのです。
それが、在校生や保護者・地域の方を招待して行なった"秋のおもちゃ屋さん"という形で実現しました。この活動を通して、子どもたちは自己発見や自信、次への活力を育むことができます。
放課後等デイサービスでもできる「秋見つけ」から生まれた活動についてご紹介します。
「秋みつけ」の大きな流れとしては、お出かけの計画を立て、実や葉っぱで遊んだり作ったりします。そして、お客さんに楽しんでもらえるお店を作ります。お店では、そこで楽しんでもらうおもちゃだけでなく、お店作りも自分たちでします。
最後に思い出を絵日記にして振り返ります。
■活動の流れ
(1)オリエンテーション
(2)みんなで「秋見つけ」に出かける計画を立てる
(3)秋の木の実や葉っぱを見つけたり調べたりする
(4)見つけた秋の実や葉っぱで思い思いに遊ぶ・製作をする
(5)みんなに秋を楽しんでもらう計画を立てる
(6)やりたいお店を決めて、秋のおもちゃの製作をする
(7)お店の約束やルール・役割分担を考える
(8)お店の看板を作り、必要な道具などの準備をする
(9)作招待状やチラシを作製・配布する
(10)お店を開く
(11)振り返りをする
(12)楽しかった思い出を、各自絵日記に作文に書く
■子どもたちが考え出した秋のおもちゃ屋さん
1)クリスマスツリーのお店
マツボックリでクリスマスツリーを作製するコーナー
2)どんぐりゴマのお店
子どもたちが作ったどんぐりゴマで対決するコーナー
3)スタンプ・写し絵のお店
お芋でスタンプを作ったり、葉っぱの写し絵でデザインしたりするコーナー
4)秋のガチャガチャのお店
ガチャガチャで、木の実や秋のおもちゃがゲットできるコーナー
5)おなもみダーツのお店
おなもみダーツで、得点を競い合うコーナー
(1)「やってみたいなスイッチON」
…導入で、興味・関心を引き出す
(2)「楽しい!がエネルギー」
…自分たちで見つけた「秋」のもので遊ぶ活動を十分に確保する
(3)「願いの連続性」
…「次にこんなことをしてみたい」という想いを見逃さない
(4)「子どもが主体」
…指導者は活動のサポートをする
(5)「個から全体への発展」
…一人の活動を、グループの活動、学級全体、または家族・地域への活動と広げることで、
仲間の中で育ち合いができる体験の場をつくる
(6)「活動の見える化」
…活動の足跡を形に残す工夫をする(写真・アルバム・絵・作文・歌など)
(7)「学びを広げる総合的な学習」
…活動の中に、国語(読み書き)・算数(計算)・理科(自然)・社会(仕組み)・
図工(絵画や工作)・音楽(作詞作曲)・家庭科(調理)など、様々な学習を盛り込む
「秋」…という一つの素材から、様々な体験学習や発想、満足感や達成感が味わえるように、子どもたちが主体となって取り組める素材はたくさんあります。私たちは、そのたくさんある素材の中から、何をチョイスし、いかに子どものものとして展開させサポートしていくか…、それがキーワードかもしれません。
そして、何よりも大人が楽しむことが大切!
子どもたちが自ら主体となって取り組み、「できたよ!やったよ」という小さな感動体験を積み重ねていくこと…
「あなたがいてくれるからいいんだよ」という存在感(自分らしさ)が、「自分にもこんなことができるんだ」という自己発見と自信、次への活力(生きる力)になります。
このような場を是非、放課後等デイサービスや家庭でも体感してほしいと思います。
(最後までお読みいただいて、ありがとうございました。)
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教師歴33年! 親子で幸せになるポイントを提案!
子育てアドバイザー:羽田野富喜子(はたのふきこ)
○元小学校教諭・幼稚園教諭
○人財教育サポーター
○ハートフルコーチ
○NLPエグゼクティブトレーニング修了
○ソリューション・フォーカス・アプローチセミナー修了
■講師プロフィール
教師生活33年(内、特別支援学級3年)。一貫して教育の仕事に携わる。
学級崩壊したクラスを立て直すなど、「自己肯定感を育む学級・感動ある授業の創造」を目指して実践。
3000人以上の親子と関わり、子どもの心の声に耳を傾け親と共に悩み考え、「子育て支援・保護者の自分育て支援」を行い現在に至る。
2014年3月に教師を早期退職し、心理学やコーチングをベースに個人相談・保護者向けの子育てワークショップ・講演・障がい児セミナーなど、ニーズに応じて各種子育てコーチング・講座を主宰。さらに、教師指導講師や企業研修講師も務める。
"子どもを幸せに導くためには、自分自身が幸せになること"をモットーに、これまでの経験から自己肯定感に着目し、「自分らしく生きる」ために"何に気づきどのように生きることが大切なのか…"など、親子で幸せに生きる生き方を提案している。
■活動内容
○子育てがもっとラクになる!子育てワークショップ
○保護者のための子育て支援講座
○パーソナルコーチング(個人相談)
○グループコーチング(グループセッション)
○教師のための学級経営講座
○子育てコーチング講座
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