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2019/08/09
羽田野ふきこ先生の子育てコラム
こんにちは。子育てアドバイザーの羽田野ふきこです。
今回から、はぐめいとのコラムを書かせていただくことになりました。
33年間の教師経験を活かし、コミュニケーションや子育てに関する内容をお伝えしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
夏休みがスタートして、前半が終わろうとしています。
この時期ですと、早い子は学校から与えられたプリントなどの宿題をほぼ終え、「読書感想文」と「作品作り」を残している頃でしょうか。それともまだ手つかずで、「最後に駆け込みでやる」という子もいますね。
夏の宿題一つとっても、子どもの性格がうかがえます。
夏休みの宿題で、子ども達とお母さんの頭を一番悩ませているのが、「読書感想文」。
近年はネットのマーケットサービス「メルカリ」で読書感想文や自由研究が数百円で販売され、物議を醸しました。
「母親が子どもと一緒にやる時間がない」「向き合えるよゆうがない」という現状があるようですが、現役教師からも「学ぶ事の楽しさを伝えきれていないのかもしれない」という声が聞かれます。宿題のあり方や意味について、今一度みんなで考え・問い直す時に来ているのかもしれませんね。みなさんはどう思われますか。
夏休みの宿題に関しては、さまざまな意見があるようです。
しかし、一番大切にしたいことは、「この夏休みを使ってどうしたいのか」「わが子にどんな力をつけたいのか」ということです。
そこで、今回は、「今からでも遅くない!夏休みにできる3つのこと」と題し、"どのような夏休みの過ごし方ができるのか…"について、お話してみたいと思います。
この長い休みを活かし、いろんな体験をすることです。
キャンプ、登山、昆虫採集など自然と触れ合う体験もいいですね。
また、夏休みは行事や催し物、体験ツアーなどもたくさんあります。
例えば、物づくり体験・自然体験・遊び体験・動物と触れ合う体験・工場見学・職業体験・農業体験・博物館や美術館、科学館や水族館など、子どもの興味・関心があるものをどんどん体験させます。そして、たくさん種をまくのです。
体験こそが、子どもの好奇心の土台となり、将来いろんな形で芽を出し役立ちます。
体験の中から、自分の本来もっている特性に気づき、いつかきっと開花させることができるでしょう。
そういった意味からも、この長い休みの時間を「体験」にあてることは、とても大切だと思います。
クラスも放課後等デイサービスも子どもたちにとっては社会であり、家族は社会の母体です。
子ども達は、家族という小さな社会の中で「人の役に立つ」ことを覚えていきます。
この長い休みを使って子どもたちが家族の一人として何か一つ、ちっぽけなこと(箸並べ・靴揃え・料理・お風呂洗い など)でよいので、続けていける仕事やお手伝いを自分で選んでやってみてはいかがでしょう。その場合、やらされではなく、自分で選ぶことと、やってみたい!と思えることが大事です。
夏休みは、子ども達が「人の役に立つ喜び」と「自分で決めたお手伝いを根気よく続ける」ことを体験するチャンスです。
もちろん、自分で決めたお手伝いができた時は、感謝や共感の言葉を伝え一緒に喜んであげてくださいね。承認を入れることはとても大事です。
承認されることで、子ども達は、「人の役に立つという喜び」や「僕にもできるんだという自信」、「やってみたいというやる気」をもつことができます。
ちっぽけなお手伝いを根気よく続けてやったならば、それがやがては"大きな力"となります。
読み・書き・計算など、生活に必要な基礎的な知識の中で、ちょっと苦手と思うものに挑戦していきます。それは、普段の学習状況や個人懇談などで担任の先生から「もう少しここをがんばってみましょう」と言われている勉強があると思います。それを参考にするのもよいでしょう。
但し、あれもこれもと欲張らないこと…
まずは一つだけ決めます。
例えば、1年生は1学期「時計」を学ぶのですが、つまずいて習得できないまま夏休みを迎える子がいます。
ですので、「時計が読めるようにする」という課題を設定するとしましょう。
まず、そのために周り(親)がどんなサポートができるかを考えます。
・時計を良く見えるところに置いて、「今何時?」などから始める。
・枕元に時計を置き、自分でセットしたり起きたりできるようにする。
・時計の模型を使って、「何時」と「何時半」から、実際に動かしながら練習する。
・時計の図を使って一日の過ごし方を描き、時計と時間と行動が分かるように工夫する。
など、環境づくりやサポートできることはたくさん出てきます。
ここで気を付けたいことは、
〇 できるだけ生活の中に取り入れながら自然に学習できるようにする
〇 最初は具体物を使ったり操作したりしながら学習できるようにする
〇 少しがんばれば簡単にできることから始める(ベビーステップから)
〇 むずかしくてできなかったときも、最後は「できる」を前提とした簡単な問題で終わるようにする
ことです。
また、できないからと言って「長々くどくど」とやらないことと、できたからと言って「もっともっと」とやらないことも大人が心得ておきたいことですね。
勉強嫌いにさせないためにも…互いにストレスをためないためにも…適度なところで折り合いをつけることはとても大切です。
互いに無理のない「ベビーステップ」で、小さな「できたね!」をいっぱい体験すれば、
学びの楽しさを体感し、親子でもっと楽しい学びの時間が過ごせるのではないでしょうか。
「今からでも遅くない!夏休みにできる3つのこと」についてお話をしてきましたが、3つのどれにも共通して言えることは、「小さな達成感や成功体験を、夏休みを通してたくさん経験すること」がカギとなります。
子ども達も親も、普段とても忙しい生活を送っています。この長期の夏休みだからこそできることを親子で考え、取り組んでみてはいかがでしょう。
そんなヒントにしていただければ幸いです。
(最後までお読みいただいて、ありがとうございました。)
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教師歴33年! 親子で幸せになるポイントを提案!
子育てアドバイザー:羽田野富喜子(はたのふきこ)
○元小学校教諭・幼稚園教諭
○人財教育サポーター
○ハートフルコーチ
○NLPエグゼクティブトレーニング修了
○ソリューション・フォーカス・アプローチセミナー修了
■講師プロフィール
教師生活33年(内、特別支援学級3年)。一貫して教育の仕事に携わる。
学級崩壊したクラスを立て直すなど、「自己肯定感を育む学級・感動ある授業の創造」を目指して実践。
3,000人以上の親子と関わり、子どもの心の声に耳を傾け親と共に悩み考え、「子育て支援・保護者の自分育て支援」を行い現在に至る。
2014年3月に教師を早期退職し、心理学やコーチングをベースに個人相談・保護者向けの子育てワークショップ・講演・障がい児セミナーなど、ニーズに応じて各種子育てコーチング・講座を主宰。さらに、教師指導講師や企業研修講師も務める。
"子どもを幸せに導くためには、自分自身が幸せになること"をモットーに、これまでの経験から自己肯定感に着目し、「自分らしく生きる」ために"何に気づきどのように生きることが大切なのか…"など、親子で幸せに生きる生き方を提案している。
■活動内容
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