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2024/06/11
レデックス五藤先生の発達の困りごとコラム
みなさんこんにちは!
はぐめいとでは放課後等デイサービスや児童発達支援を運営している事業者様に向けて様々な情報を発信しています!
今回はYouTubeのレデックスチャンネルの中で『発達の困りとは?|(1)知的発達症/知的障害とは…?|【発達障害/神経発達症/知的発達症/知的障害/精神遅滞】』として、教育や学習支援をデジタルコンテンツで支えるレデックス認知研究所所長であり、レデックス株式会社の代表取締役 五藤博義様にわかりやすく解説いただきましたので、その内容をご紹介します。
知的障害という言葉を聞いたことがあると思います。
知的障害とは、「知的発達症」にほぼ該当します。
今の診断では、「知的障害」という言葉は使っていません。「知的発達症」という言葉に変わりました。
知的障害 → 知的発達症
診断の基準として使われるのが「知能テスト」です。
指数と言いますが、IQ(知能指数)という言葉と同じです。
指数が65から75以下の人が、知的発達症と診断される条件の1つに該当します。
新しい診断として、知能指数が低いことに加えて、適応がなかなかできないということがあげられます。
「適応」とは、社会で求められていることです。
適応機能とは、社会生活を送る上で求められる生活スキルや対処能力です。
=
”どのくらい自立した生活ができるか” になります。
(例)
5歳の子の適応機能… ボタンをはめる(更衣ができる)
12歳の子の適応機能… 切符を買う(移動ができる)
※年齢によって期待されている能力は変化します。
つまり、「適応できない」とは、社会の中で必要とされることができないということになります。
さいごに必要な診断項目として、18歳以下に発症しているかどうかになります。
【知的発達症/知的障害は、こんなことに困ります】
・言っていることがわからない
→学習の定着に時間がかかる。1つ1つ指示がないと動けない。複雑なルールの理解が難しい
・何と言えばいいのかわからない
→同年代の子どもと言葉でやりとりすることが苦手。困っていても助けを求められない。嫌なことがあっても断ることができない
・どうしたらいいかわからない
→自分で考えて判断することや計画することが難しい。お金や時間の管理が苦手。登下校は見守りが必要。
知的発達症の人数「1000人に6人」
発症の要因
・出生前の要因:染色体などの遺伝的な要因、母体の感染症、薬物の影響、外傷など
・周産期の要因:出産時の低酸素脳症(新生児仮死)や、低体重や早産など
・出生後の要因:髄膜炎・脳炎などの感染症、てんかん、事故などの脳損傷、脳の病気、奇形によるもの、不適切な養育や虐待
診断名
・知的障害 → 現在は「知的発達症」
・精神遅滞(※)
※ 精神(=心や脳の発達)が遅れている。あるいはその場に長く停滞していることを指す言葉
※ 知的障害が知的発達症という診断名になりましたが、日本の学校制度ではまだ「知的障害」という言葉を使っています。
文部科学省初等中等教育局特別支援教育課企画調査係(令和5年3月9日)「通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援の在り方に関する検討会議」配布資料 「基礎資料集」P5より
特別支援学校、特別支援学級で一番多いのがこの知的障害のお子さんたちが入っている「知的級」と言われるクラスになります。
特別支援学校などは、将来的に生活できるような技術や知識を教えています。
文部科学省初等中等教育局特別支援教育課企画調査係(令和5年3月9日)「通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援の在り方に関する検討会議」配布資料 「基礎資料集」P4より
知的発達症の人の良い点とは、「繰り返し同じことをやることを厭わない」ということがあります。
現在、日本企業では一定比率は障害がある人を雇用しなければなりません。
その企業で一番活躍しているのは「知的発達症の人」ではないかと思います。普通の人だと「決まったことをやり続ける」ということが難しいのですが知的発達症の人たちはコンスタントにできます。
「知的発達症/知的障害の人を活用している企業」として有名な「日本理化学工業」という会社があります。
(従業員全体の約7割を知的障害がある人を雇用しており、学校で使うチョーク製造を主とした企業)
この会社は知的発達症の人でもチョークが作れるようにいろいろな工夫や器具等を用意して、知的発達症の人たちが活躍しやすい環境を作りました。
決められたことをやり続けるという点をとても上手に利用したケースです。
知的発達症で活躍した人として有名な人に画家の山下清さんがいます。
山下さんは知的発達症に加えてスペクトラム症でもありますが、いろいろな感性の絵を描いています。
知的障害は、「知的発達症」という言葉になりましたが、学校の制度では「知的障害」のままです。
困りごととしては、「言葉のやり取りが苦手で、複雑なルールの理解が難しく、自分がどうしたらいいのかわからない」などがあります。
判断基準は、知能検査でIQ65~75未満で、適応機能が低く、概ね18歳以下の発症になります。
知的発達症の人数「1000人に6人」と言われ、出生前や後からなど原因はさまざまです。
特別支援学校や特別支援学級では「知的級」と呼ばれるクラスに通い、将来自立できるように技術や知識を学んでいきます。
知的発達症の人の良い点は、「繰り返し同じことをやることを厭わない」ということがあり、企業側が知的発達症の人でも働きやすい環境を整えることができれば、立派に働くことができます。
※ レデックスチャンネルでは、医学用語や学術用語等の専門用語として「障害」を漢字表記に統一しています。
弊社が提供している「HUG」は、保護者様ごとに専用のマイページを作成します。
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レデックス認知研究所 代表・レデックス株式会社代表取締役 五藤 博義(ごとう ひろよし)
■講師プロフィール
東京大学教育学部卒業、ベネッセ等で30年以上教育の研究開発に従事。川崎市の小中学校教師との作文教材の研究で松下教育研究財団森戸賞を受賞。
埼玉県特別支援教育研究会での研修、東京都中央区での教員研修など、 年間10数回、発達障害に関する講演、セミナーを担当している。
■レデックス株式会社
LEDEX株式会社は、「Learn=学ぶ」「Design=デザインする」「Experiment=試してみる、やってみる」の頭文字【LEDEX】が社名。「学び、デザインし、試してみる」そんなこども達を応援している会社です。
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