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看護の視点を取り入れたアセスメントで的確な療育につなげるために【株式会社イクシオ様】

2025/03/26

放課後等デイサービス事例インタビュー

看護の視点を取り入れたアセスメントで的確な療育につなげるために【株式会社イクシオ様】

愛媛県で放課後等デイサービスを運営する株式会社イクシオ様にお話を伺いました。

株式会社イクシオ様は、2020年4月に『放課後等デイサービスKiiiT(キート)』を開所され、現在は今治と松山を中心に6施設を運営されています。

施設を立ち上げた経緯や療育について、常務取締役の長尾様と統括管理者の山下様からお話を聞くことができました。

>> 放課後等デイサービスKiiiT(キート)

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特性に苦しみ生きづらさから二次障害になる方を多く見てきた

インタビュアー(以下:イ)自己紹介をお願いします。

長尾様(以下:長尾)株式会社イクシオの常務取締役の長尾です。保健師等の資格があります。

法人としては、訪問看護、居宅介護支援事業所、相談支援事業所、日中サービス支援型グループホーム、放課後等デイサービスを運営しており、私は全事業所の立ち上げと職員の指導にあたっています。

山下様(以降:山下)放課後等デイサービスKiiiTの統括管理者の山下です。
資格は介護福祉士と児童発達支援管理責任者です。統括管理者として5店舗の指導等にあたっています。

イ)2020年4月に最初の施設を立ち上げられていますが、きっかけや経緯を教えてください。

長尾)元々訪問看護からスタートした会社なので、乳幼児から高齢者までさまざまな疾患を持った方を看てきました。

その中で自分の特性に苦しみ、社会での生きづらさを感じる二次障害の方が多く、子どもの頃から療育を受けていれば、少しでも自分らしくイキイキと、生きづらさを感じることなく生活ができたのではないかと考えたため、放課後等デイサービスを立ち上げました。

先々の事業展開を考え、率先して資格を取得するために相談支援の研修へ行き、そこで山下と出会いました。

山下)当時、障がい者入所施設の相談員をしていました。
相談支援専門員になるために研修を受けていたわけですが、そこで長尾さんと同じ班になり、数日ではありますが、長尾さんやイクシオの考え方を聞くうちに私もイクシオで働きたい気持ちが強くなりました。

長尾)社長は当初から放デイへの事業展開を考えていたのですが、私は大反対でした。
子どもたちへ療育を行うことは相当な責任と覚悟がいることと、その力が今のイクシオにあるのかというところに自信が持てなかったからです。

しかし、そこに山下が加わったことで「放デイを立ち上げるべきかも!」と一気に考えが変わっていきました。

イ)元々は社長さんが放デイを始めようとされたわけですね。

長尾)社長は障害福祉事業をするなら「子どものうちから支援をしたい」「子どもの未来をより良くしたい」と以前から考えていたようです。

イ)山下様も同じ想いだったのでしょうか?

山下)子どもの頃から近所の脳性麻痺のお友達と一緒に遊んでいたので、幼い頃から「将来は障がいの分野で働きたい」と漠然と考えていました。

実際に「障がい」の分野では働いていましたが、「障がい児」の分野は初めてのことです。それでも社長や常務から会社の方針や展望を聞く中で挑戦したくなりました。

医療の視点から指導をいただけるのであれば「これは心強いことだ」と、「障がい児」の分野でもやっていける自信が芽生えました。

看護の視点を取り入れたアセスメントで的確な療育につなげるために【株式会社イクシオ様】

必要なときに必要な療育を

イ)放デイの運営は、初めてのことですが、何から始められましたか?

長尾)まずはどんな療育があるのか、最適な環境やスタッフが持っているべき資質にはどういったものがあるのかを徹底的に調べました。

スタッフ全員でいろいろ情報収集をし、そこからどう感じ、何をしたいのか、意見を出し合い、「自分たちがしたい療育」を話し合ってまとめていきました。

イ)情報収集をする中で療育の方針が決まっていったのですね

長尾)そうですね。その中で自分たちの想いや考えを反映させた療育は、運動療育だけやソーシャルスキルだけではなく、個別や集団だけでもない、総合的な療育だという思いが固まりました。

イ)法人として一つの療育に特化するわけではなく、療育全般を網羅することにされたわけですね。

長尾)看護の視点から「人間」として必要なことを見ると、何かを削ることはできませんでした。今回の法改正で打ち出された5領域についても重なる部分だと思います。

子どもたちは将来必ず「社会」という集団の中で生きていかなければなりません。小集団から中集団、そして大きな集団に移行しながら、少しでも社会で生活しやすくなる力が身につくように支援していこうと思いました。

もちろん、KiiiTでは個別に対応する時期というのも非常に大切にしています。

山下)この方針に対して、保護者様からの反響も大きいです。
実際、保護者様からの口コミ紹介が多く、利用者様もどんどん増えていきました。おかげさまで、どのクラスも満員です。

イ)保護者様も想いに共感してくれているわけですね。

山下)「必要なときに必要な療育」を提供することが私たちの目標です。
私たちの「個別」は、1対1という意味だけではなく、子どもの発達段階と課題を見極め、それに基づいて支援計画を立て、アプローチすることです。

子どもごとに特性があり、背景も違います。何かに特化するのではなく、感覚統合(注1)で粗大運動、微細運動、SST(ソーシャルスキルトレーニング)、ビジョントレーニングなども含め、トータルで支援をしていくことにしました。 

感覚統合の研修を重ね、ビジョントレーニングインストラクター(注2)も取得し、専門性を高めています。

イ)看護師としてのご経験や今までの学びの中で、トータルで支援をしていく必要性を感じ、方向性を見出されたわけですね。

長尾)今、どういう発達課題の中にいて、この動きや反応につながっているという根拠が説明できるように、スタッフにはアセスメントについて徹底的に指導しています。

保護者様はお子さんの今の状況を根拠に基づきしっかり説明できる人を求めていると思います。

(注1)感覚統合とは、日常生活で感じるさまざまな刺激や感覚情報を処理し、統合する能力のこと。
人は五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)を通じて外界からの刺激を感じ取り、脳内でそれらの情報を統合して、意味を理解しています。感覚統合がスムーズに行われていることで、身の回りの状況把握や自身の行動および他の人とのコミュニケーションなども円滑におこなうことができます。

(注2)ビジョントレーニングとは、“見る力” を養うトレーニングです。
ものを見るためには視力だけでなく、対象に視線やピントを合わせたり、形や色を見分けたり、見たものを脳で処理して体を動かしたりと、さまざまな能力が必要なため、専門のトレーニングにより機能を改善させていきます。

看護の視点を取り入れたアセスメントで的確な療育につなげるために【株式会社イクシオ様】

HUGは手書きだった記録をサービス提供記録に紐付けられる

イ)保護者様との連絡で気を付けていらっしゃることはありますか?

山下)写真付きがとにかく喜ばれています。ある保護者様はお子様の様子をインスタグラムに投稿されており、「放デイは、これ!写真付きが大事!」と発信されています。

文字で出来事はわかっていても、その出来事に対してどう過ごしているかが子どもの表情から分かります。

言葉だけではなく、写真があることで保護者の一番知りたいことが分かるんですね。それはHUGのおかげだと思います。

イ)写真付きの充実したサービス提供記録が保護者様の満足度向上に繋がるのであれば、HUGがお役に立てて嬉しく思います。参考までに、どんな観点で写真を撮られているかポイントを教えてください。

山下)基本的には正面からのピース写真などのポーズした写真ではなく、自然体なところ。また、ある微細運動ができるようになったのであれば、できるようになった動作を撮影します。

お子様によっては、そもそもカメラを見るのが苦手な児童もいます。カメラに向かって笑顔を向けることが「できるようになった」ことであれば、もちろん成長の証として撮影して報告します。

イ)保護者様が子どもの成長を感じ取れる写真を撮ることが重要なんですね。HUGを導入いただいたのは写真で様子を伝えられるという以外に何か理由はありましたか?

山下)介護施設での経験からサービス提供記録の記載にとても時間がかかることはわかっていました。

この作業を支援に充てられたらと思っていたので、放デイをやるなら「手書きの記録をサービス提供記録に紐付けられるシステムがないか」とネットで探していたら、HUGでできることが分かったので、「このシステムはいい!」と常務に報告しました。

長尾)私も現場が使いやすいものを…と思っていたら、突然山下が探してきたんですよ(笑)

HUGはサービス提供記録や個別支援計画やモニタリングなど、すべてが紐付けられて反映されるから、業務が短縮されて無駄がなくなると。

「勤務形態一覧が直ぐに出るならいいでしょう!」と思ったのと、HUGさんは放デイも運営しているから、現場が使いやすい仕様になっているはずだと思いました。

それに保護者様が働いていても、子どもの様子が分かることが大切なことではないかと思います。
 

HUGは機能を考えたらコスパ最高

イ)導入にあたりサービス提供記録以外に何か決め手はありましたか?

長尾)導入費用が安かったのもあります。
様々なシステムがあり数年分の高額リース料金が必要なものもありますが、HUGは低額で月額制なのが良かったですね。

看護の方で少し安価なクラウドシステムはありますが、提供サービスが少なくて、欲しい勤務形態一覧が出ない、個別支援計画との紐付けができない、情報がリンクしないなど、低額だと機能が限定的で諦めなければならないことが多すぎたんです。

HUGは価格帯を含めてちょうどいい。一元的な機能を考えたらお値打ちに感じました。

スタッフからも苦情は全くありません。年配のスタッフはパソコン入力に抵抗があるので、スマホから空き時間に入力できるのは助かっています。

資格による視点の違いには、子どもの発達を1から見られる同じ視点が必要

看護の視点を取り入れたアセスメントで的確な療育につなげるために【株式会社イクシオ様】

イ)スタッフの方への教育はどうされていますか?

長尾)各クラス指針に沿って療育を進めています。事業所にはいろいろな職種が集まっているので、視点も職種によって違ってきます。

様々な視点での気づきを統合して、療育に活かすことができるよう職員への教育を行っています。
資格による視点の違いや見解の違いは、一歩間違うと療育の違いに変化してしまう可能性があります。

簡単に障がいや特性に結びつけるのではなく、発達課題や発達段階をしっかり理解し、普段の子どもの様子などを知っておく必要があります。

昨年、初めて3教室合同で地引網に出かけました。様々な特性があるにもかかわらず、誰一人としてパニックを起こしたり泣いたりすることもなく、楽しく充実した時間を過ごすことができました。

この経験から今までの方針・療育は間違っていなかったんだなと嬉しく思いました。だからこそ、スタッフに対しての教育もしっかりと行っていきたいと思います。

療育における医療の視点。アプローチを多角化したい

看護の視点を取り入れたアセスメントで的確な療育につなげるために【株式会社イクシオ様】

イ)今後の展開や目標を教えてください。

長尾)事業として限界数は決めていますが、それまでは人が集まれば施設は増やすつもりです。訪問看護があるので重心や医療ケア児の受け入れも少し考えています。

利用者様から訪問看護につながったこともあります。看護の視点が入ることで、発達の遅れや障がいではなく、身体の気質であったと分かったことがあります。

療育に医療の視点が入るし、施設だけではなく家庭の様子も分かるのでアプローチは多角化します。放デイと訪問看護の相互作用は、収益の安定にも繋がると思います。 

ボランティア活動を含めて、障がいのある方も地域の中で行きやすい環境を創っていく取り組みを今後も行っていきたいですね。

イ)本当にそうですね。
大変勉強になりました。貴重なお時間を頂きましてありがとうございました。

さいごに

弊社が提供している「HUG」は放課後等デイサービス運営会社が開発したソフトウェアです。

請求業務はもちろん、個別支援計画やサービス提供記録の作成から管理も簡単に行えます。
実際にHUGをご利用いただいている放課後等デイサービス事業者様の感想をご紹介していますので、請求ソフトや管理システムの導入を検討されている方はご参考くださいませ。

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