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2024/07/08
放課後等デイサービス運営お役立ちコラム
みなさんこんにちは!
はぐめいとでは放課後等デイサービスや児童発達支援を運営している事業者様に向けて様々な情報を発信しています!
今回は児童発達支援・放課後デイサービスに向けた視機能トレーニングセンターJoy Vision 代表/米国オプトメトリストの北出 勝也先生より、『学習支援に必要なビジョントレーニング』と題し、視覚機能(見る力)に問題を抱えているお子様達が取り組める効果的なトレーニングをご紹介いただきました。
また、7月18日(木)に『勉強と運動に自信をつける ビジョントレーニング入門講座』と題してビジョントレーニングを学習療育や運動療育の一環として取り入れるためのウェブセミナーを開催致します。
学習療育をご検討中の事業所様や、他施設との差別化をご検討中の事業所様!まずはこちらの記事をご覧ください。
ものを見るためには視力だけでなく、対象に視線やピントを合わせたり、形や色を見分けたり、見たものを脳で処理して体を動かしたりと、さまざまな能力が必要です。
これらの見る力が弱いと、例えば板書をノートに書き写すのが苦手になり、学校生活で困難を感じることが多くなります。
発達障がいの中でも特に「注意欠陥多動性障害(ADHD)」や「学習障害(LD)」の子どもは、この視覚機能(見る力)に問題を抱えていることが多くあります。
発達に課題のない子どもでも、“見る力”に問題がないとは限りません。通常学級に通う子どもでも約半分ぐらい見る力に問題があると言われています。
見る力が未発達な子どもが増えている理由は、外遊びをする機会が減り、遊びを通して見る力が育ちにくい環境に置かれているからです。
体を大きく動かして遊ぶ機会も少なくなっているので、運動能力、認知能力、ボディーイメージ力が発達しにくいと言えます。
またスマホや携帯ゲームの普及により、目を動かす力の発達を阻害します。
目を動かす力が弱いことで、本が読みづらくなってしまったり、字を書き写すことも苦手になってしまうことがあります。
小学校に上がった段階で、このような力が発達していないと勉強につまずいてしまうこともあります。
保護者の中には「ゲームでは見る力が育たないの? キャラクターを目で追ったりしているけど…」と思う人もいるかも知れません。
しかし、見る力を育てるためには、目と体を同時に使うことが重要なのです。
ゲームで見る力は育ちません。さらにスマホや携帯ゲーム機を長時間見続けることで、スマホ内斜視になる子どもも増えています。
「ビジョントレーニング」とは、“見る力” を養うトレーニングです。
“見る力” とは視力のことではなく、見たいものに視線やピントを合わせたり、形や色を見分けたりする視覚機能のことです。
目から取り込んだ情報は、頭で処理し、それらの情報に合わせて体の動きを調節したりします。
このため見る力が未発達だと、学習やスポーツはおろか日常生活にも影響が出ます。
ビジョントレーニングは、アメリカでは50年以上の歴史があり、子どもの注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)、読み書き障害(ディスレクシア)などの発達に課題のある子どもたちの改善・克服に取り入れられる発達支援の療育プログラムです。
現在、日本でも療育などの現場で取り入れられています。
以下のチェック項目に当てはまるお子様には、ビジョントレーニングをおすすめします。
□ 本を読むとき、すぐにつかえたり、飛ばし読みをしたり、読んでいる場所がわからなくなったりする
□ ノートのマスや行から字や数字がはみ出す
□ ひらがな、漢字が正しく書けない。鏡文字を書く
□ 黒板をうつすのが苦手
□ 図形の問題が苦手
□ 球技が苦手。ボールを投げたり、キャッチするのが苦手
□ 目で追って物を見るとき黒目の動きがぎこちない(目で追うとき、顔を左右・上下に動かす)
□ はさみで切る、ボタンを留める、ひもを結ぶなど手先を使う作業が苦手
□ 物や人にぶつかりやすい
□ ダンスや体操などで人の動きを見てまねをしたり、動きを覚えることが苦手
このような子どもの困りごとは、もしかしたら「見る力」の弱さが原因かもしれません。
(出典)自書:『発達の気になる子の学習・運動が楽しくなるビジョントレーニング』(ナツメ社)
ビジョントレーニング事例をご紹介します。
【トレーニングの内容】
第一段階(30分) 6週間
1. 眼球運動のトレーニング
指標を使っての寄り目、指先を見よう(左右の手の指先を交互に見る)、目のジャンプ、数字カード、カードを分別
第二段階(45分) 3週間
1. 眼球運動のトレーニング
カードを分別、文字さがし(文字の羅列表から文字を探す)、ランダム読み(文字の羅列表を読む)、線なぞり、線めいろ
2. お楽しみで塗り絵
第三段階(45分) 6週間~
. ボディイメージのトレーニング
両手でグルグル(左右の手で二つの円などを同時になぞる)
2. 視空間認知のトレーニング
ジオボード、タングラム・パズル
3. お楽しみでスーパーボールのキャッチボール
第一段階では眼を大きく動かすトレーニングを中心に、第二段階では紙の上で細かく眼を動かしていくトレーニングを中心に取り組みます。
眼を大きく動かしていくことからトレーニングを始め、文字を追うなどの細かい眼の動きのトレーニングに入っていくことは、「粗大運動から微細運動へ」という体の動きのトレーニングと同じで、理に適った方法です。
約3か月で少しずつ能力が伸び、学習意欲の向上にもつながります。
細かいステップをたくさん設けて一歩ずつ確実に進み、「できた」という達成感を持ってもらうことは、どのような指導でも大切です。
保護者にも理解してもらい、家庭でも少しずつトレーニングをしてもらうことも重要です。
そして、第三第階の運動機能の向上トレーニングに入っていくことがきます。
トレーニングを続けることで、見る力が次第に養われていきます。
個人差はありますが3~6ヵ月ぐらいで見る力がつきます。
さらには「集中力」「読み書きする力」「運動能力」「記憶力」などが高まる子どももいます。
ビジョントレーニングを受けた子どもの効果を紹介します。
6年生の女の子は努力して練習しても上写真のような漢字を書いていましたが、3か月のビジョントレーニング後の実力テストでは96点(下写真)が取れるようになりました!
ビジョントレーニングの効果は、発達に課題のあるお子様だけではありません。
“見る力”を高めることにより、動体視力、判断力、空間認知能力、身体能力などの向上が期待できることからアスリートでもトレーニングを取り入れています。
たくさんの人たちにビジョントレーニングを行っていただき、役立てていただければと思います。
学習や運動が少しでも楽しくなり、笑顔の増えた子どもたちが楽しい未来を作っていくことを願っています。
私たちは普段目で物を見て生活をしていますが、「見る」ということは、視力以外にさまざまな機能を使用します。
「見る力」が弱いことによって、学習困難につながることもあります。
お子様の読み書き困難の裏側には視覚機能の問題が隠れているかもしれません。
ビジョントレーニングは、学習効果はもとより、運動機能の向上も期待できます。
他施設との差別化の療育プログラムにビジョントレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。
学習療育をご検討中の事業所様におかれましては、他施設と差別化できるトレーニングをお探しではないでしょうか?
7月18日(木)に『勉強と運動に自信をつける ビジョントレーニング入門講座』と題して、ビジョントレーニングを学習療育や運動療育の一環として取り入れるためのウェブセミナーを開催致します。
セミナーでは、発達に課題のあるお子様達が、自信をもって学習や運動に取り組めるトレーニング方法について解説します。
詳細・お申込みはこちらからご確認ください!
■ 日時:2024.7.18 (木) 10:30~12:30
■ 定員:300名
■ 参加料金:無料
■ 会 場:オンライン会議システムZoomを使用します
入室方法については、お申し込み後メールでお知らせいたします
※ 内容・時間については変更の可能性がございます。予めご了承ください。
※ 申込者多数の場合は受付順で人数を制限させていただく場合がございます。予めご了承ください。
視機能トレーニングセンターJoyVision詳細はこちら
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