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2021/08/27
放課後等デイサービス事例インタビュー
熊本県熊本市東区にて、医療ケアがあっても通える児童発達支援・放課後等デイサービス『子育て支援センターサンライズ』を運営する株式会社NCK様にお話を伺うことができました。
重症心身障害児を対象とした施設を選んだ経緯や、保護者様同士が支え合う場を提供するためのコミュニティづくり、共に働く職員への思いや今後の展望などについて詳しくお話していただきました。
イ)ここまでお話を伺ってきて順調に運営されている印象を受けますが、開所からこれまでに苦労したことなどはありますか?
久保)どちらかというと施設を開所するまでが大変でしたね。二か月ぐらいしか準備期間がなかったので、スケジュール的にけっこう過酷でした(笑)。
開所する場所も漠然としていたので、短期間のうちに不動産をあちこち回って物件を決めなければいけないし、市役所とも頻繁にやりとりしなければいけなかった、というのもあります。
ただ求人に関しては、児発管と言語聴覚士の2名がこれまでのNPO法人から移ってきてくれたこともあり、それほど苦労しなくて済みました。
イ)過密スケジュールでしたね。保護者様への案内などはどのように行いましたか?
久保)開所が決まった時点で相談員さんにお伝えしました。そのため、2021年4月の開所だったのですが、3月の後半にはすでに見学の問い合わせが来ていましたね。なので、学校回りといった営業活動らしきこともほとんどしていないんです。
施設のある場所が、たまたま大きな療育センターの近くなので、それも要因としてあるのかもしれません。
まわりの人達に助けられ、本当に恵まれているな、と感謝しています。
イ)他の施設から移ってくる利用者様はいらっしゃいますか?
久保)複数の施設に通っている利用者様で、「サンライズの方が良いから」と日数を増やされた方はいらっしゃいますね。
気に入っていただいた理由までは特に伺っていないので分かりませんが、連絡帳をこまめに書いているので、もしかするとそういった部分で保護者様に選ばれているのかもしれません。
預かりだけの施設にはしたくないと思っているので、「今日はこのような様子で、次はこういうことに取り組んできます!」という姿勢を大事にしています。
イ)もともとNPO法人で管理者をやられていて今回は代表をされていますが、代表ならではの苦労などあれば教えてください。
久保)自分では「代表になる器じゃない…」と思っているので(笑)いつまで経ってもこの肩書には慣れないですね。
でもやはり、みんなと一緒に楽しくお仕事をしたいけど、どこかできちんと線を引かないといけない、とは感じています。
楽しむ場面もありますが、注意すべきところはきちんと注意しなければならないという、メリハリをつけるのに苦労していますね。
イ)線引きのところでは、具体的にどういったことを意識しますか?
久保)職員もそれぞれ、その時々でモチベーションが上がったり下がったりすることがあります。
3か月も一緒に過ごしていると、今どんな状態なのかが表情や言動でなんとなく分かるようになりますが、モチベーションが下がっているときにはなるべく注意しないようにしています。
また、私はおしゃべりがあまり得意ではないので「職員にどれだけ伝えられているのだろう?」という心配はありますが、出来るだけ一人ひとりに声掛けするように意識しています。
イ)利用者が定員に近くなっていると伺いましたが、今後新たな施設を作る予定はありますか?
久保)いずれは考えていますが、まずはこちらの基盤を固めることに注力したいと思っています。
今の時点で2施設目を作ってしまうと、両方が中途半端になってしまう恐れがあるため、まずは今いるメンバーでこの施設をきちんと運営してきたいですね。
イ)保護者様に対してのアプローチについて何か意識されていますか?
久保)保護者様には日々施設で過ごすお子様の様子をお伝えしていますが、それだけでなく「施設に気軽に来てください」とお話しています。
施設内には相談室があるのですが、そこにソファーなどを揃えていて保護者様同士が集まれるような場所になればいいなと思っていて、LINEなどでやり取りをした際も、必ず最後に「何かあればぜひ相談してください」と付け加えています。
イ)保護者様同士でも相談室でお話されているのですね。
久保)そうですね、重心さんの保護者様同士はけっこう繋がっているので、ここに通う前からすでに保護者様同士はお友達になってらっしゃいます。
最近は施設で地域のコミュニティの場を提供しているところも多いですが、私どもの施設でも今後そうなっていけたら理想的ですね。
施設の中でやっていることが、おうちや学校とあまりに違ってしまうと子どもたちが混乱してしまうので、施設・保護者・学校の連携は大切だと思います。
イ)一般的に学校から協力を得ることはなかなか難しいと言われていますが…。
久保)ありがたいことに、比較的みなさん協力的です。学校の先生たちから「教えてください」と言われることもありますし。 やはり大人同士の都合ではなく子どもの気持ちが一番大事なので、うまく連携していけたらと思います。 中には協力的ではない先生もいますが、そういった先生の方が少ないですよ。
イ)HUGの業務日報を使っていらっしゃいますが、職員共有できていますか?
久保)うまく共有できています。連絡帳には書かないことも業務日報に書けば職員同士が見れるようになりますし、連絡帳の職員共有欄も活用しています。
そこには保護者様が連絡帳に書いていただいた内容を記入したり、学校の先生とお話した内容を記入したりしていて、あとから見返せるのがすごく便利です。
イ)ご活用いただけているようで嬉しい限りです。
久保)今の施設はギリギリの人員でやっているので純粋な比較はしづらいですが、業務自体は非常に楽になりました。
連絡帳も以前は子どもたちが帰る前に作ってプリントアウトして、ということが必要でしたが、HUGならその必要がないので助かっています。
送迎に行っている間に施設に残っている職員が連絡帳を作成することもできるし、車の中で添乗員がスマホやipadを使って写真だけアップするなど、みんなで手分けしながら作成しています。
イ)療育を行う上で、重心型ならではの注意点などありますか?
久保)医療的ケアが必要な方に関しては、必ず『医療ケア指示書』を主治医の先生からもらうようにしています。
やはり他の子よりもリスクがありますし、当施設で何か起こったとしても救急車が来る前にやれることなど確認をしておいた方が良いので。
嘱託医も近くにいますが、どうしても嘱託医はその場だけの判断になるので、やはり主治医からの意見が一番かなと思っています。
また、緊急連絡先も必ず3か所は聞いておくようにしています。
送迎に関していうと、遠い場所まで送迎する際は看護師が同乗しますね。
今は医療ケアが必要な子はそれほどいませんが、言葉を発しない子はたくさんいるので、表情でくみ取ったり、ジェスチャーを見逃さないようにしたりと、職員同士でも共有しています。
イ)最後に『子育て支援センターサンライズ』としての今後の目標を教えてください。
久保)今はひとつの施設に重心さんと児童発達支援の子どもたちが混在していますが、いずれは重心さんと児童発達支援に特化した施設を作りたいと考えています。職員にもその思いを伝えたところ、みんな賛成してくれています。
半年ほど経てば今の運営体制もより強固なものになってくると思うので、その後はもう少し広い場所で重心さん専用の施設を実現できるといいですね。
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