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2021/05/20
放課後等デイサービス事例インタビュー
名古屋市中村区にて児童発達支援・放課後等デイサービスを運営されている株式会社ソリッチ様にお話を伺いました。福祉や介護を専門とした建築会社から児童発達支援・放課後等デイサービスへ参入するに至った経緯や、子ども達の興味を観察して企画した本格的なプログラム活動の内容、今後の施設運営を見据えた展望まで、詳しくお話を聞くことができました。
>>【前編】異業種からの挑戦にかける子ども達への思いとソーシャルサポート【株式会社ソリッチ様】
イ)普段行っている活動内容に“英語”や“体操”の活動をしているとありましたが、それぞれ専門のスタッフがいるのですか?
柴田)英語の活動は、月に何回かネイティブな外国の方を先生としてお呼びしています。先生は日本語が話せないので、いつも事業所に来て挨拶をするところから英会話がスタートします。
また体操の活動についても、定期的に専門の先生が来てくれています。
音楽などの活動は今のところ保育士の職員が行ってくれて遊んでいますが、今後は専門的な方による音楽療法も取り入れていけるように進めているところです。
イ)すごく本格的ですね!専門家の先生はどうやってお知りになるのですか?
柴田)基本的には自分で調べて探しています。なかには元々の建築の方の関係で関わりのある方から、ご紹介いただくこともあります。
イ)子ども達の反応はどうですか?外国人の先生がきて、面白がっている子も多いですか?
柴田)楽しんでくれていると思います。
最初はやはり緊張しちゃうので、うまく溶け込めなかったり職員の方に逃げちゃったりすることもありましたけど、今は子ども達を見ていて「あぁ、英語の時間が好きなんだな」と感じることも増えましたから。
以前は職員が中心となって英語の遊びや英語かるたなどを行い、活動中の子ども達の姿を観察していました。
「どこから取り組むと良いか、どんな活動が楽しく取り組めるのか」遊び以外でも、どうやって楽しく頑張る場面を用意するかなどを模索しながら、「体操教室の先生を呼んでみよう」「次は英語の先生を探そう」と決めていますが、基本的には職員同士で話し合ってくれていたり、一緒にコミュニケーションを取る中で、こうしていこう!あれをやってみよう!という流れです。
自分はそのための環境づくりが役目かな。などと考えていたりもします。
イ)子ども達の興味を観察しながらプログラムや活動を企画していくのはすごいですね。
柴田)齋藤社長(弊社代表)もおっしゃられていましたが、福祉は儲かる仕事ではないので、やりくりで苦労することもありますが、「利益を求めず、いかに職員と子ども達に還元できるか」だと思っています。そこだけはブレないように軸を持ってやっている感じです。
退屈そうな子やなじめない子でも、何かしら興味を引くことがきっとありますので、その辺はトライしながらやっているような感じですね。そうした積み重ねが、子ども達の辞めていかない理由に繋がっているのかもしれません。
イ)継続して通ってくれていると、お母さんとのコミュニケーションなども多くなりますよね。
柴田)子ども達の送迎や親御さんのお迎え時に職員たちが本当に良くコミュニケーションをとってくれていて、上手く関わりが保てていると感じます。
ただ私たちの事業所は、全部送り迎えしますというスタンスでは送迎を行っていません。送迎については過度に受け入れず「こっちのエリアは行けない」など一線を引き、できるだけ可能な保護者の方には送迎していただくようお願いをしています。
なかにはそれで条件が合わず、通所を断られることもありますが、子ども達にとっても「お母さんやお父さんが迎えに来てくれた」という感覚は大切だと思っています。
イ)そうですね、嬉しい気持ちになりますね。
柴田)そうですね。送迎の加算については、職員たちには「そこは無理しなくてもいいよ」と伝えてあります。
親御さんがお迎えに来てくれると、子ども達が自分で遊んでいたおもちゃを片付けたり、上着や鞄などの身支度を整えたりといった、帰る前のルーティーンや場面を見てもらえることもあります。
「うちの子帰りたくないときはこうやってかんしゃく起こすんだ」とか、職員に促された時に反抗的な態度を取っちゃって「幼稚園でもそんな風にやっているのかな?」とか、いろんな場面の子どもの姿を知ることに繋がりますよね。
あと、送迎に出てしまうと職員が親御さんと話す時間を取りづらいですが、来ていただければこちらも時間が作りやすい日も多いので、その分コミュニケーションが図れるのも理由です。
イ)確かに親御さんに施設での様子を見てもらうことは、子どものことを深く知ってもらうための一歩になって良いかもしれないですね。
柴田)親御さんが迎えにくると子ども達も嬉しそうにしていたりします。特に小学校の低学年くらいまでは親子の時間が非常に重要な時間なので、それぞれのご家庭で努力もされていますし、事情があるのも承知はしているのですが、“子供にとってどうか”は意識しているところですかね。
イ)立ち上げ当初に営業や集客などで苦労されたことはありますか?
柴田)苦労ではありませんがこれまでに経験がないため、集まってくる子ども達が「どれくらいの年齢層」で、「どんな障害特性」を持っているのかが読めないことに対し不安を感じていました。
営業活動に関しては、ありがたいことに開所前からの問い合わせも多く、多い日は1日10件ほどメールが来ていた時もありました。あとは口コミや、近隣の幼稚園に通う方からの紹介、今通っている子の紹介などもあります。
イ)なるほど、いろいろなところからご縁があったのですね。
柴田)そうですね。反響はありましたが、「それだけ支援を求めている人がいるのだ」というのを実感したので、今後は2施設目、3施設目と、より多くの子ども達に居場所をつくってあげたいと思い、進めてこうと思っています。
ただ、自分たちが開所の支援を行う中で、放デイ分野も開所ラッシュのような時期もあって、それでもまだ本当にこんなに事業所が足りないのかな?と疑問に思う部分もあったりするので、順番にかなとは考えています。
イ)今後の方向性として「2施設目はこういう風にしよう」という目標やビジョンはありますか?
柴田)2施設目はご契約を待っていただいている方を受け入れるのが主となりますので、1施設目と同じような感じです。
うちに通っている子ども達には、いわゆる発達障害のグレーゾーンの子が多いです。この子たちがこれから大きくなっていった先の道筋をつくってあげられるよう、将来的には中高生向けの施設や就労支援なども作っていけるといいなと漠然としていますが考えたりしています。
イ)まずは待ってくれている子ども達の受け入れを考えられているのですね。
柴田)そうですね。それに報酬改定もあるので今の事業所についても一旦整理しておきたいですし、運営の仕方や予約の取り方などにもまだまだ改善の余地があると感じています。その辺りもブラッシュアップしていく予定です。
ゆくゆくは児童発達支援と放デイを別でできないかなと考えているので、それぞれに10人ずつ受け入れができるようになったり、同じくらいの年齢の子だけで過ごす場所、異年齢で過ごせる場所を設けて成長に合わせた環境づくりを整えたいですね。
運動型や日常生活訓練など療育の内容で事業所を分けるパターンと、子ども達の年齢や状況に合わせて分けるパターンがあると思いますが、一回は後者の方でやってみたいと思っています。
イ)両方を行き来するということは距離的に近いところで開所される予定ですか?
柴田)はい、車で5分かからないくらいのところです。
本音を言えば10人の枠組みの中だけでなく、将来的には20人30人といった大人数で行える活動やイベントもできるといいな、と考えています。
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