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2020/12/04
放課後等デイサービス事例インタビュー
愛知県一宮市にて2店舗の放課後等デイサービスを運営されている株式会社MIZUKAWA様にお話を伺いました。
創設者である水谷様に、放課後等デイサービスを開所することになったきっかけや子ども達への思い、実際にHUGを使ってみた感想までじっくりとお話し頂きました。
インタビュアー(以下:イ)まず初めに施設の概要を教えてください。
水谷様(以下:水谷)愛知県の一宮市で放課後等デイサービスを2店舗運営しています。2019年の6月に1号店となる「グロース水川」をオープンし、そこからちょうど1年後に2号店の「グロース水川II」をオープンしました。
イ)放課後等デイサービスを開所しようと思ったきっかけは何ですか?
水谷)もともと子どもに携わる施設を運営したくて、託児所か塾をやりたいと考えていました。初めは放課後等デイサービスの運営は考えていなかったのですが、その頃に勤務していた施設のオーナーさんから放課後等デイサービスの運営を勧められ、「バックアップするから」と言ってくださったこともあり、徐々に興味を持ちました。
その後に受けた、とあるセミナーで、放課後等デイサービス運営のさまざまな流れや経営の裏側を見せてもらったことで、「私もやってみよう」と本格的に開所を決心したのです。
そしてオープンの4か月前くらいにもココトモさんにお邪魔させていただいて、場所や内情なんかも見せてもらい「ああ、こうやって運営すればいいのか」と、より構想が具体的になりましたね。
イ)もともと子どもに対して何かサポートしたいと考えていたのですね。
水谷)はい、子どもに関わる何かをやりたいな、と。
ウチの本社は40年間リフォームをやっている建設業なのですが、ショッピングセンターのテナントを3店舗ほど撤退したことで、私が自由に動ける時間ができたんです。それならせっかくの機会だし塾か託児所でも始めたいな、私にも娘がいるので手作りのおやつを作ってあげたいし保護者の方にもお子さんをママ友に預ける感覚で預けてもらえたらいいな、と考えたのがきっかけでした。
それと、犬を飼いたいという構想もありましたね。子ども達を連れて動物と触れ合いに行くことはあっても、実際に飼っている児童施設はなかなか無いのでは、と思ったので。
あときっかけになったとすれば、以前勤めていた職場での出来事もそうかもしれません。
以前に資格を取るため不動産関係のパートをしていたのですが、そこに本人は自覚のない発達障害のグレーゾーンの女性が働いていました。
10の仕事が1しかできず、終業10分前に「あとはよろしくお願いします。」と投げて帰ってしまうことが多くて。本人には自覚がないので、上司に理由を聞かれた際は「きちんと教えてもらえない。」とか「電話が鳴るのでできませんでした。」とか「隣の人が喋りかけてくるのでできませんでした。」と言っていて。
そうすると、発達障害の本人よりも、周りの人が上司に「なんでもっと丁寧に指導しないんだ、教え方が悪いんじゃないのか?」と責められて、病んでいくのですよね。辛い立場に耐えられず、結局は半分程が退社していきました。
子ども達だとこれまで療育に携わったときに変わっていく過程を見ているじゃないですか。「大人で何も知らずに育っちゃうと、こんな風に職場や社会に影響が出るのだ」と体感し、必要な子ども達に療育することは社会の役にも立っているんだと感じましたね。
その出来事も、開所への思いを強くしたきっかけのひとつです。
イ)12月のセミナーから半年後にはオープンされているのですね。かなり切迫したスケジュールのように感じます。
水谷)今思うと無謀でしたよね (笑) 。何も知らずにやり始めて、2月の時点でまだ土地も決まっていなかったのですから。
ここを見つけた後も二転三転したこともあって、2019年4月24日に書類提出、6月1日オープンなので。本当にギリギリでした。
イ)二転三転したというのは、どのような理由ですか?
水谷)昔ここは宝石屋さんだったのですが当時の図面が残っていなくて、市役所がいいって言っても県がダメと言ったり、県がいいって言っても消防がダメと言ったり。本当に泣きたかったですよ (笑)。最終的には自分たちで図面も全部作って出したら、何とか県庁がOKしてくれましたけど。
1番ショックだったのが、何も分からない状態で2回目の県庁面談の際に図面を見せたら、「2Fの社宅へ上がる階段も1階の面積に含まれていますね。施設外の用途に公費を使うつもりですか?」と叱られた事です。
「そんなつもりではなく、教えて頂きたくて来ているので…」と、対応になれておらず大打撃を受けて帰りました。
イ)それは本当に大変でしたね。無事に予定通りオープンして良かったです。
水谷)開所を決めてから多くの人とのご縁があって、皆さんに助けてもらい何とか実現しました。本当に皆さんのおかげだと思っています。
スタッフにも恵まれまして、現在は私の右腕となる児発管が2号店にいて、1号店は立ち上げ時からのスタッフ2人で回してくれているのですが、児発管や私がいなくても安心して任せられる2人です。2階が私と家族の住まいなので、色んな意味で信頼していないと鍵などもお願いできません。そういうスタッフに巡り合えたのがやはり1番の収穫だったと感じます。
イ)施設の2階に住居があるのですか?
水谷)そうです。昔多かった1階が居酒屋で2階が住まいになっている物件に近い感覚です。理由は、2階を倉庫にするのはダメだと消防と市役所に言われたことです。100平米の枠がダメらしく、2階の面積も入れると100平米になってしまうので。
家族とも相談して「2階に私たちが住みます。」ということにしたら、「それならいいですよ。」とOKが出ました。
とはいっても子どもの転校もあるし、引っ越しは少し後にする予定だったのですが、仕事の途中で一旦自宅へご飯を作りに帰り、また施設に戻ってきて夜の2時3時までここで書類作業をこなし、そのまま横になって寝てしまうような生活が続いていまして。
その様子を見ていた家族が「もう引っ越したらいいんじゃない?」と言ってくれたので、予定よりも早く家族で引っ越してきました。
それに、施設で犬を飼うのなら夜もいないとダメですからね。
イ)放課後等デイサービスの運営に対する思いの強さを感じますね。
水谷)いえいえ、気持ちが先走った結果です。だからこそHUGのシステムがなければ開所は無理でした。
今、当施設にいてくれる児発管が経験豊富なスーパー児発管なのですが、その児発管にここで働く決め手となった理由を聞いたときに「HUGを導入しているから」だと言われたことがあります(笑)。
私がHUGを導入したかった理由は、よく聞く実情としてスタッフがお迎え近くなると連絡帳を書くのに必死で、子どもが何かやっていてもスタッフは見れていないことが多い、と。
導入すればもっとスタッフも楽になるし、それこそレポート1枚くらいの長文を渡されても親はいちいち見ていられませんが、写真が載っているとそれだけで「子どもが楽しそうに笑っているな」「今日はこんなことをやったのか」というのが一発で伝わりますよね。
そうした導入理由に児発管が共鳴し、「そういう思いでHUGを導入しているのであれば、私と向かっている方向が一緒です。」と言ってくれ、家から10分以内、15分以内にしか務めたことがない彼女が、30分もかけて当施設に来てくれています。HUGを導入していなかったらこの児発管は当施設に来なかっただろうな、と思うと、HUGにも今いるスタッフ達にも感謝でいっぱいです。
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