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2020/03/02
羽田野ふきこ先生の子育てコラム
梅の木にも、小さな可愛い花が咲き始め、春の訪れを感じる季節となりました。「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と言われますが、早いものでもう3月です。いよいよ子どもたちがこの学年で過ごすのも、残すところ20日あまりとなりました。
子どもたちは、この一年間で様々な経験をしたり、たくさんの感動を味わったりして、身体的にも精神的にも大きく成長したことでしょう。
進級に向けて期待と不安が入り混じるこの時期…、大切なことは、親子が“これでよかった”…と思えることだと思います。 この一年間、問題・課題と思えることできたこと・上手くできなかったこと、嬉しかったこと・辛かったことなど、色々な出来事があったことと思います。
でも、どんな時だって…子どもも親も“葛藤しながらも精一杯やってきた”“その時にで きる最善を尽くしてきた”…『これでいいんだ』と思えることです。
わが子と自分の一年間の歩みを労いながら、この一年間の「ちょっとできるようになった こと・少しでもやれるようになったこと」など、親子で振り返ってみましょう。 上手くいかなかったことの中にも、きっとわが子の成長があるはずです。 これも「リフレーミングの力」ですね。
学年が終わるこの時期、学校でも力を入れていることがあります。
私が教員の頃は、
●自分や仲間、クラスとして“ちょっとできるようになったこと”や“少しでもやれ るようになったこと”を自分で書き出したりみんなで話し合ったりすること。
●自分の1年間の自慢と、クラスの自慢を見える化すること。
●1年間の自慢を子どもたちが授業参観で発表し、保護者にも知ってもらうこと。
などを行いました。
子どもたちが自信満々に発表する姿は、きらきらと輝いて見えました。
小さな自己発見と自信の積み重ねが、新年度スタートの原動力となります。 是非、子どもたちの成長を労ってあげてください。 そして、精一杯やってきた自分自身も労ってあげてほしいと思います。
私自身、子ども、周囲との関係など、自分や子どもの周りで起きた出来事をリフレーミングすることで、さまざまな視点をもつことができます。(詳細は前回のコラムで)そのためにも、高い視座と広い視野、柔らかい視点でものごとを見ることが大切です。
(1)【視座】高い位置から俯瞰して見る。
(2)【視野】すると、視野が広がり、自分やわが子を取り巻く環境や関係性が見えてくる。
(3)【視点】そして、「こんなふうに考えられるな」「こんなこともできそうかな」「これを やってみよう」などとものごとを多様な視点でとらえることができ、選択肢と行動が広がる。
一流のアスリートやアーティストもこの技術を自然とマスターしている…と言われています。
例えば、忘れ物が多いお子さんのことでご相談を受けたことがあります。
何度言っても忘れ物をし、毎日怒ってばかりで疲れてしまうというお母さんです。
怒りという感情は悪いものではありませんが、その怒りと上手く付き合うためにも怒っている自分に気づくことはとても大切です。これも自分を俯瞰して見ないと気づくことはできません。最初は落ち込んでご相談にいらっしゃったお母さんですが、話をするなかで、こうした自分の感情に気づいていきます。
そして、
「机の周りがごちゃごちゃで物がどこにあるの分かりづらいのかも」
「寝る前に早く早くと急がせて時間割を合わせさせているな」
「『○○持った?』と言葉だけで伝えているな」
「『また忘れ物をしたの?』『何度言ったら分かるの!しっかりしなさい』と叱りつけてばかりいたな」
などと、自分とわが子を取り巻く環境や現状が見えてきます。
さらに
「忘れ物をしたとき友達に借りたそうなのですが、それって自分で考えたってことですね」
「もしかしたら私だけじゃなく、子どもも困ってるのなか」
などと、わが子の行動を違う視点から見て気づけます。
そうすると
「物を少なくして机の周りをスッキリすることを一緒にやってみようかな。」
「時間割りを合わせたら一緒に見直しをしてみようと思います。」
「ハンカチは籠に入れて持ち忘れがないように玄関に置いてみようかな。」
「どうしたら○○を忘れないようにできるか、子どもとちょっと話し合ってみます。」
などと、“「私が」を主語にして、何ができるか”…を考えることができます。
目の前の現象に囚われ、怒り落ち込み疲れてしまうというケースはよくあるものですが、自分を俯瞰して見ることによって、ものごとを多様な視点でとらえることができ、選択肢を広げること ができるのです。
何より落ち込んでいたお母さんの表情が、どんどん明るく元気になります。
みなさんも、ちょっと視座を上げて、広い視野と柔らかい視点で自分や子どもを見てみませんか。今まで見えなかったことや気づかなかった自分に出会えるかもしれません。
現在、11のテーマを元に、保護者の皆さまや放課後等デイサービスのスタッフの方々に向けたワークショップを各地で主宰しています。
そしてリフレーミングの効果が体験できるセミナー「子育てに悩む保護者の方へおすすめできるペアレントトレーニング講座」を開催予定です。
詳細が決まりましたら、こちらのはぐめいとでもお知らせいたします!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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教師歴33年! 親子で幸せになるポイントを提案!
子育てアドバイザー:羽田野富喜子(はたのふきこ)
○元小学校教諭・幼稚園教諭
○人財教育サポーター
○ハートフルコーチ
○NLPエグゼクティブトレーニング修了
○ソリューション・フォーカス・アプローチセミナー修了
■講師プロフィール
教師生活33年(内、特別支援学級3年)。一貫して教育の仕事に携わる。
学級崩壊したクラスを立て直すなど、「自己肯定感を育む学級・感動ある授業の創造」を目指して実践。
3000人以上の親子と関わり、子どもの心の声に耳を傾け親と共に悩み考え、「子育て支援・保護者の自分育て支援」を行い現在に至る。
2014年3月に教師を早期退職し、心理学やコーチングをベースに個人相談・保護者向けの子育てワークショップ・講演・障がい児セミナーなど、ニーズに応じて各種子育てコーチング・講座を主宰。さらに、教師指導講師や企業研修講師も務める。
"子どもを幸せに導くためには、自分自身が幸せになること"をモットーに、これまでの経験から自己肯定感に着目し、「自分らしく生きる」ために"何に気づきどのように生きることが大切なのか…"など、親子で幸せに生きる生き方を提案している。
■活動内容
○子育てがもっとラクになる!子育てワークショップ
○保護者のための子育て支援講座
○パーソナルコーチング(個人相談)
○グループコーチング(グループセッション)
○教師のための学級経営講座
○子育てコーチング講座
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