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2019/07/18
放課後等デイサービス事例インタビュー
兵庫県の神戸市と兵庫区で施設運営をされている株式会社みらいず様にお話しを伺いました。
今年の4月に新しい施設がオープンしたばかり。お忙しい中、遊屋社長から放課後等デイサービスを始めることになったきっかけや、スッタフ・保護者様への想い、また今後の展望まで貴重なお話をお伺いすることができました!
インタビュアー(以下:イ)最初に自己紹介をお願いします。
遊屋様(以下:遊屋)株式会社みらいずの代表取締役を務めております 遊屋 です。
イ)施設の概要について教えてください。
遊屋)【子どもみらいサポートあくしす】という事業所を神戸市北区と兵庫区の2箇所で運営しております。
一番大事にしていることは個別療育ではなく集団療育です。
それぞれのお子様の課題だったり抱えている悩み、あるいは保護者様から見ての声などがアセスメントにも反映されていますが、実際に集団の中で過ごすことで見えてくるものがたくさんあります。
なのでまずは集団がメインになっています。
そこから状況によっては、その子にあった個別療育に移行するようにしています。
あくまで集団があっての個別と考えています。
イ)基本は集団療育を行っているというわけですね。
遊屋)そうですね、今までは全て集団で行っていました。
就労準備型という形も一つのカテゴリとしてはご用意していますが、基本は集団療育です。
例えば、あくしすを映画館に見立てた「あくしすシネマ」というイベントでは、ただ映画鑑賞をするわけではありません。
映画館で働く人たちがどんな仕事をしているのか考えるところから始めて、宣伝ポスターやチケットを作ったり、ドリンクやポップコーンなんかも自分たちで決めて準備します。
それらを決めて作るだけではなくて、実際にお客さんと働くスタッフ役に分かれて実演します。
個別では体験できないことを集団で遊びを通し体験しています。
唯一、個別で対応していることは学習ですかね。
イ)学習はどんなことをされているんですか?
遊屋)主に学校の宿題を学習支援しています。
イ)宿題を教えるのって大変ではないですか?
遊屋)スタッフさんも小学校、中学校レベルのものは問題なく教えることができます。
ただ学習塾のような指導で理解できるわけではないので、その子がどこでつまずいているのか、計算が苦手なのか、計算はできるが読解力がないのか、読解力ではなく読み書きのビジョントレーニングが必要なのか。
学習支援と言いながらもただ単に勉強を教えるわけではないので、ひとりひとりが持つ課題やつまずきを見つけていくことに苦戦しながらもスタッフが試行錯誤しながら行ってくれています。
イ)事業をはじめたきっかけはなんですか?
遊屋)自分の息子が中学1年生の時に発達障害だと分かりました。
それまで全く気づかなかった訳ではなかったんですが、少し変わっていると言われる子でした。
具体的に言いますと、友達との関係性づくりが上手くできなかったり、ひとつのことに集中すると他のことが手につかなくなってしまい会話をしていても目が合わなかったり、思い通りにならないとヒステリックを起こして周りが見えなくなってしまったり…。
私も妻も共働きだったので、お互い家庭内の子育てにしっかり向き合えていませんでした。
祖父母に任せっきりというか、しっかりと向き合って見てあげられていなかった。
それで気づいた時には中学1年生になっていました。
その後、学校は不登校になってしまいました。
当時から児童デイサービスやフリースクールなどがあったので、提案したり連れて行ったりもしましたが、本人に通う気がなかったのか脱走してしまったり…と、どんどん悪くなってしまう状態で、手も付けられなくってしまいました。
「どうしたらいいのか」というのが分からなかったんですね。
結果的に自身の息子に関しては、子どもにとって一番いい親としての対応・支援が何ひとつできなかった。
気づくのも遅かったですし、もっと小さい時に気づいてあげていれば、いじめに遭うこともなかったかもしれない。
学校という子どもたちの社会の中での生き辛さというものを、少しでも取り除くことが出来たはずだったなと。
青年期に入ってしまった我が子をそこから巻き返そうと思っても難しいなと苦労したんですね。
同時に自分の他にも同じように悩んでいる保護者様がたくさんいるということにも気づき始めました。
ちょうど、自分で事業を立ち上げようとした時に学習塾をやっていこうと思っていました。
やるなら学習面での支援も大事なんですが、自分と同じような想いを持った保護者様の助けになりたいと考えました。
福祉という業界に全く関わったことはないのですが、「やりたい!」とういう強い気持ちが沸いてきました。
そんなタイミングで(研修で一緒に涙を流した学びの友であり大先輩でもある)齋藤社長自身の経緯をお聞きし、それにまた感銘し縁も感じて、決意しました。
(中編に続く)
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