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【前編】全く未経験の業種に新規参入。保護者様との信頼関係を築く為にしてきた活動とは【株式会社いなべサポート様】

2017/06/23

放課後等デイサービス事例インタビュー

【前編】全く未経験の業種に新規参入。保護者様との信頼関係を築く為にしてきた活動とは【株式会社いなべサポート様】

三重県いなべ市にて放課後等デイサービスを運営されている
株式会社いなべサポート様にお話しを伺いました。
ゴールを見据えて一つ一つ着実に積み重ねていく姿が印象的な伊藤社長。
子どもたちや保護者様方との関係づくりから社員が働きやすい環境づくりまで、
多岐に渡ってお話し頂きました!

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良い所を伸ばしていく事によってそれがそのまま自分たちにも返ってくる

インタビュアー(以下:イ)本日はよろしくお願いします。

伊藤様(以下:伊藤)よろしくお願いします。

イ)まず御社の施設の概要を教えてください。

伊藤)施設名はここいくいなべ教室と言います。
実は偶然、齋藤社長(株式会社ネットアーツ)と同じような事を考えていました。
10月…もう1年半くらい経ってるんで、2015年ですかね。
2015年の10月から施設を始めました。

イ)なぜ施設を始めようと思ったのでしょうか?きっかけを教えてください。

伊藤)初めて放課後等デイサービスのお話を聞いたのは、齋藤社長(株式会社ネットアーツ)や他の経営者さんからでした。
元々が、保険屋さんをやっていて、そのあと中小企業診断士っていうコンサルタントをやっていたんですけど、ある意味、放課後等デイサービスの事業とは真反対なんですね。
保険の世界って結構、資本主義的なところがあって、短期で儲けを出さなきゃいけないみたいな仕組みになっているんです。
とにかくそれが最優先で全てが回るっていう。
そうすると、お客様を大事にする事よりも短期で利益を出すということに目が向きがちになってしまうんですよね。
あと、資本主義的な所だと縦に命令系統があるじゃないですか。
取締役会があって、その命令に役員が従って、命令に従わなかったらクビっていうね。
で、取締役会がお金儲けをする為に結構えげつない事をやってくる。 
そういった社会に自分が身を置いてきて、こんな社会に自分の子どもたちを送り出すのはどうなんだろうっていうのがまず根っこにありました。
社会に対して持ってる疑問みたいな問題提起のようなものが。

イ)ご自身の本業から得た社会の厳しさですね。

伊藤)そうですね。そんな中で、たまたま診断士の仕事中に、福祉関係施設の助成金申請の仕事を請け負って、その時に、出会ったのがこの放課後等デイサービスでした。
お金がちゃんと儲かりながら、シンプルに社会貢献ができる。
放課後等デイサービスはちゃんと決定権者がいて、決定権者は保護者の方々。
保護者の方に安心して頂かなければ、利用に繋がらない。
もちろん、サービスを受けるのは子どもたちですが、決定権者である保護者様の望むものを追求していけば、当然それは子どもたちの為にもなるし、売上にも結びつく。

良い所を伸ばしていく事によってそれがそのまま自分たちにも返ってくる。
そんな感じで、子どもたちに胸を張れない仕事はどうだろうと疑問に思っていたところに、儲けと誇らしさっていうのを両立した仕事があるっていうことでやりたいと思ったのがきっかけの一つでした。

でも、最初はおっかなかった。今まで子どもたちと全然接点がなかったので。
社会貢献になる、会社として成り立つってだけで飛びこんでいいのかなって言うのもありました。
最後は勇気というか…結構、保険の仕事の方で社協さんとの付き合いがあったので、特に自分がやらねば誰がやるんだという感じで、最後はそんな気持ちで飛び込みました。

イ)最初は利益ばかり追及して…。

伊藤)そうですねー…でも全然利益はなかった。
逆にそれがHUGを導入しようと思ったきっかけかもしれないです。

「あーよかったな」の積み重ねで、保護者様といい関係が作れる

イ)HUGを導入しようと思ったきっかけはズバリ。

伊藤)スタッフさんが楽になると思ったから。

イ)どういう部分でそう思いましたか?

伊藤)他の施設さんを見学に行ったんですが、めちゃめちゃ大変そうじゃないですか。
帳票類もそうだし 、毎日の活動記録、あれは大変そうでしたね。
それがなくなるっていうのはこれは間違いなく一番。
その分、子どもたちに時間を使ってもらえるっていう部分が一番ありがたい。
HUGはやっぱり、保護者様への安心を提供する部分もありますね。

イ)実際にどうですか?保護者様方の反応は。

伊藤)保護者様に写真を見せることができるっていうのが強いですよね、やっぱり。
文章だけだとね、どれだけ素敵なことが書いてあってもなかなかイメージが伝わりづらいんですが、写真を見るだけで「あーよかったな」ってなるんですよね。
この「あーよかったな」の積み重ねで、保護者様といい関係が作れるようになる。
いい関係っていうのは…例えば何かあって保護者様に謝罪に行った時の表情。
この時の表情ってどれだけの関係をお母さんと作ってるかによるじゃないですか。 

イ)確かにそういった場面では一番顕著に関係性が見えてきますね。

伊藤)子どもたちに療育をってなった時に、まず何をするよりも関係性を作るじゃないですか。
保護者様も一緒で、関係がなければ1つのミスでアウトなんですよね。
でもこれまでに一つ一つ丁寧に関係を作ってこれた。
その一つ一つの関係っていうのは、毎日の「うちの子はここでこんな笑顔でいるんだ」っていうのの積み重ね。
それが、目で見て感じ取ってもらえる仕組みが、本来大変なはずの活動記録だと思うんです。
しっかり子どもたちと向き合って、成長していますよっていうのを伝わるように仕掛けないとダメですし、それが写真1つで伝わるって言うのは、子どもたちの成長にも繋がってきますし、保護者様の満足にも繋がってくる。
そういう所がありがたいと思うんですよね。
会社って、外向きにアクションするのと内向きにアクションするのと両方持ってるじゃないですか。
HUGはどちらの面から見ても、勘所がいいというか、根っこの所をきちんと抑えてるので、普通に活動してれば、外にも通じるし、うちも楽になる。
そういうところはネットアーツさんも施設をやっているからですよね。
自分でやってないとやっぱりこういうことはできないですよ。

イ)ありがとうございます。

伊藤)1施設だけならなんとかなってちゃうんでしょうし…。
それでも1施設目を黒字にもっていくのはすごく大変でしたし、段階的に行くっていうのはそれはそれで良かったんでしょうね。

ゴールをどこに持っていってるのかで、そもそも違うなと思います。
普通の学校に通う支援級の子もいれば、肢体不自由な子たちもいる、年代別に見ても中学生の子がいて、高校生の子もいる。
今はここに10人の子どもたちが来てて、例えばフラワーアレンジメントをやろうって言っても、子どもたちがやることって全然違いますよね。
本当に子どもたちを成長させようと療育すると3施設ないと難しい。
最初からゴールは3施設ないとできないっていう。
それがそもそものゴールであって。そのゴールから逆算してやろうとするとこのHUGシステムがないとできないと思いました。

3施設でまず放課後等デイサービスに関しては完成形のイメージです

イ)ゴールの話も出ましたが、やはりこれからは3施設?

伊藤)とりあえず3施設でまず放課後等デイサービスに関しては完成形のイメージですね。

イ)具体的に施設をわけてどういったことをやろうとかはありますか?

伊藤)シンプルに物理的に分かれてるってだけでも八割方OKです。
運動系の施設を作るっていうのもマーケティングの世界の話だと思うんです。
保護者様方がどう喜ぶかとか、差別化の世界の話じゃないですか。
カーテンで仕切るってだけでも目的は達成できることもあったりするので、それと同じでただ分かれているだけですね。
あとはどう見せるかって世界になってくるでしょうから…特にこの地域はそんなに広いところで運動ができる場所っていうのは、他の施設は打ち出してないですから。
元々、お客様受けというか、世の中には受け入れて頂いておりますので(笑)
ここは他とは違って良いサービスなんだよっていうのは、コツコツとスタッフのみんなが動いてくれて、一つ一つ信頼関係を作っていってくれてますから、それを目で見える形で、例えば広い施設ということでポンと出してしまったらぐっとはじけるんだろうなという想定はしてます。
ある程度投資して、大き目の目立つようなものを2つ目は作りたいと思っています。

イ)この辺にまだないような施設を新しく作ってということですね。

伊藤)そうですね。保護者の方が望んでいてるようなものを。
その後はやはり中学生高校生向けの場所っていうのは欲しいですね。
それは大きな中の一区切りでもいいですし、3施設目にする必要があるなら考えなくはいけないですけど…。

イ)それはやはり現在通ってくれてる子どもたちが大きくなったり、現在中高生の子たちが通えるような場所がなかなかないとかですか?

伊藤)そうです。ないですね。結局来れなくなってしまうので…中高生くらいになってくると、自身のプライベートの付き合いも出てくるし、その子にはその子の居場所が必要でしょうし…そういう子も少しずつ多くなってきているので…。
それを物理的に分けながら、スペースを確保してあげるっていうのは必要でしょうね。
色んなやり方があると思うんですよね。店舗を分けると言いながらも、店舗を出せなかったので、別の店舗出せないなら体育館借りちゃえとか、なんとでもできることはわかったきましたね(笑)

イ)一人ひとりにあった療育を提供したいというのがあるんですね。

伊藤)一人ひとりにあったっていうのも結局、理想的な形って一対一じゃないですか。その対岸にあるのが学校教育ですよね。
先生一人に30人っていう。放課後等デイサービスはこの中間になるので…特に場所がなくて人がいないっていう狭間でめちゃくちゃ苦しみましたね。
本当はこの子の課題はこれなのに3人で10人は見なくてはいけない時におとなしい子に目をかけてあげられない時間が出てしまったり…という現実にぶち当たったり…そこのバランスなんですよね。
でもそれがすべてダメだったというわけではなくて、子ども同士の作用もあるので、ここで新しいものが生まれていい風に回ることもあったりして。
もちろん一人一人にあわせてあげるんですけど、最終的にはやっぱりバランスってとこに行きつくんですけど(笑)

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